【近況】
■■演劇関係■■
【出演】終了しました。ありがとうございました。 5月12日(金)〜17日(水)MCR 本公演『不謹慎な家/佐藤さんは殴れない』@OFF・OFFシアター(下北沢)に出演します。詳細はこちら。[2017/05/20]

■■映像関係■■
【出演】短編(2分)の映画『End Of Asia 〜アジアの端の不思議な帽子屋〜』が、SONYの「PROFESSIONAL MOVIE AWARD」にて審査員賞を受賞しました。こちらからご覧いただけます。[2017/01/17]
【出演】出演DVD『love and hate』の発売を記念して、挿入歌「どしゃぶり」のMVが公開となりました。詳細はこちら。[2015/03/12]
【出演】出演作「連続webドラマ[CHATGIRL 2nd]Saori〜優しい女〜」も含めシリーズ全話が収録されたオリジナルDVD『love and hate』が数量限定販売中です。詳細はこちら。[2015/03/12]

■■音楽関係■■
笹口騒音オーケストラ参加の新アルバム「笹口8才記念盤 スピリットアルバム『あなたの悲しみは売れるだろう』」発売中。通販はこちら。[2017/03/08]
笹口騒音オーケストラの1stライブDVD『TOMORROWISLAND IN THE MOON』発売中。詳細はこちら。通販はこちら。[2016/07/13]
笹口騒音オーケストラの公式Twitterができました。[2016/02/12]


2014年10月15日

作られた穏やかな時間に

駄文
私か、私のような誰かの話

満たされない。

なんでもいいから口に放っている間だけはなぜだか私は私の中の隙間のことを感じにくくなるので、次から次へと家中のものを口の中に入れる。

過食症のはじまりだね。やばいよね。知ってる知ってる。

食べ過ぎな自分を知っているのでまずコーヒー入れて、作り置きの野菜スープを食べる。んで結局、パン食べたくなって焼いて食べて、食べ終わったらごはん食べたくなって、食べ終わったら麺食べたくなって、いかんいかんってコーヒー入れて、たまにお酒飲んじゃったりもして、飲み始めるとなにか食べたくなっちゃって、無限のデブループ。デブループ、て。エネループかよ。
せめてエコであればいいのに、私はただゴミを生み出すだけだ。

自分の中に圧倒的な穴と隙間があるのがわかる。
いつからこんな風なのかわからない。明確な原因も特に見当たらない。気付いたらこうだったし、気付く前こうじゃなかったのかどうかも不確かだ。

レトルトっていうの?レンジでチンだけすればいいやつ。の、ハンバーグを買うかバジルチキンを買うか悩んで、ハンバーグはありきたりで味も知ってるし、と思ってバジルチキン買ったんだけど、チキンっていうかこれもミンチにした鶏肉固めたやつじゃん、ハンバーグとほとんど一緒じゃん、と思って一瞬イラつく。あと3個もあるよ。なににイラついてんのかわからなくなって、そのイラつきはどっかにさっさと放り投げる。
そもそも普段はこんなの買わないんだけど、ブロックのベーコン買うのに「この表示のあるものの中から、どんな組み合わせでも2個で550円」ってスーパーのポップにまんまとやられて、普段買わないようなものを買ってみたんだった。ベーコン2個買えばよかったよ。恐るべしスーパー。恐るべし消費社会。おお、イラつき放り投げれてないじゃん。ばかなあたし。

あなたが私用に色や形を変えてくれてるのは知っている。
そして私が知っていることをあなたは知っている。
私もあなた用に幅や湿度を変えている。
それをあなたは知っている。
あなたが知っていることを私も知っている。
けれどそれらのなにひとつ、私とあなたの間で言葉にしたこともないし確認したいとも思わない。
だってそうして作り上げた穏やかな時間に甘えて、もたれかかって、満たされて、救われているから。私は。あなたもきっと。

そこに嘘はひとつもない。
それが心地好い。
ある条件の中でだけそう在れることをわかって、でもそこに飛びこむ私たちは、その瞬間だけアクアリウムの中の魚のようだ。
安定して、安心して。

けれどそれでは生活していけないことをわかっている。
世話してくれる人間がいない以上、餌は自分で確保しなければいけないし、それにはこの水槽に長くいるわけにいかないのをわかっている。
ここで衣食住は出来ない。
ここで子供は育てられない。
いやまあそもそも産めないし。

あなたが水槽の外でどうしているかを私は知らない。
知りたいような気がすることもあるが、知らない方がいいだろうと思う。
私たちの水槽のために。
その均衡と安心のために。

穏やかな暮らし。
穏やかな暮らし。
欲しいものは穏やかな暮らし。
あなたの優しさが染み入って染み入って雨になります。

いつか海辺の街で、正確にはかつて街だった場所で、絶壁の岩の先端にあるような喫茶店に入ったことを思い出す。
曇り空の下、どす黒い深い海の色以外には何も見えず、霧がかった世界、すべてがぼんやりとしていた景色。けれど幸せだった。ぴたりと止まった時間の中で、コーヒーだけが冷めていった。
いや、コーヒーを頼んだのかどうかも定かじゃないな。私は紅茶かココアを飲んだかもしれない。綺麗な言葉を紡ぎたがる人間ってずるい。
それにしてもあの時あの時間あの場所にほとんど喋らずにただいたことが、今でもこんなに鮮明に思い出せる記憶になるとは思っていなかった。
思い出、とか、記憶、って、そういうもんなんだろうけど。
けれどあれが私の幸せだった。

水槽はいつか壊れるだろう。
もしくは忘れ去られるだろう。
この世の誰からも。

その時。
私たちが笑って生きているといいね。

私は心のどこかで、水槽が海になればいいのにと切望している自分も、知っている。知っていてじっと、知らないふりをして、隠している。

家にたどり着くひとつ手前の道を数十メートル歩くと、遊具が3つだけあるそこそこな広さの公園があるのを、ここに住み始めて1年半、今日、はじめて見つけた。


posted by たなか沙織 at 23:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ちいさなお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月06日

休日にかまけた駄文

駄文

朝ごはんを作って食べた
コーヒーを飲んだ
青汁も飲んだ
もらいものの本を読んだ
泣きながら読んだ
鼻水をかんで
ねぎを刻んだらまた涙と鼻水がたくさん出て
ティッシュたくさん消化
雑炊を作って食べた
台風がおさまっていい天気で
まず衣類を洗濯した
部屋の片付けをして
京都の旅の片付けの残りなんかを今更やって
ゴミを出し
実家からの荷物を受け取り
コーヒーとお米を定位置に納めて
洗濯を干した
洗濯機の中はカーペットをつけ置きにして
また少し本を読み
また泣いた
手紙によると母は新しい家で家庭菜園をはじめたらしい
人生エンジョイしてんな
と思う
とにかく出来るだけ笑って生活していてほしい
弟も英語の個人レッスンを開講したらしい
肩肘張らないで凝り固まらないでやわらいらひとであってほしい
全部引き受けてもらっていることを申し訳なく、でも、ごめんねじゃなく有難う、と思う
買い物に出た
食料品と日用品を買い物し
帰宅
今度はカーペットを洗濯
さしたお花が徐々に染まっていくタイプのざくろのルームフレグランスを買ってきたものなぞ開けて
換気扇を回し
一服しながらゆっくりお酒を飲む
目線の先の窓の外を眺めると
干された衣類の合間から
紫と灰色の混じった空
テレビは台風情報を見ただけで疲れてしまったからもう見ない
音楽をかけて
紅茶酒を漬ける準備の為に簡単な計算
ふと
久々に
ああ
完璧な休日だ
と思う
一人きりの
完璧な休日だ
余計なものはいらないや
と最近よく思う
ものの多いこの部屋で
余計なもののなにひとつない部屋のことを思う
それでも私はこの部屋が好きだ

しばらく離れて帰ってきた家で思ったのは
確か
しょーもない人と一緒にいると
しょーもないのがうつる
自分にそれをうつらせてしまう私は
つくづく弱い
弱くて弱くてあほなので
いまは好きな人とだけいたい

すら思う
数人でいい
こんな風になりたいなと思う何人かのひと
だいすきなひと
一人暮らしもそこそこまた長くなって
この1年半くらいで再会した人の顔をぽつぽつと思い浮かべたりする
全部幸せな出逢いだ
新しく出逢った人もその中に混じる
私は離婚をしたけれど
結婚はいいものだ
と思う
私はじょうずに出来なかったけれど
そしてたぶんこの先もじょうずになんて出来ないんだけど
誰かと一緒に歩いて行こうとすることは
やっぱり素敵なことだ
もうすぐ
とある忘れられない日から
12年、経つ
12年
12年か
12年あったら赤子が小学校卒業だよ
生きれば生きるだけ
忘れられない日
なんて増えてゆくし
そんなこと言いながら忘れてゆく日
のほうが圧倒的に多い
送られてきた歌詞を覚える
肌寒くなってきたのでパーカーを羽織る
パーカーの似合うあのこは元気にしてるんだろうか
私はべつにそんなに似合わない
カーペットが洗いあがったので干す

一畳のカーペットです
ラグっていうのかこういうのは
すぐに今度はキッチンマットをつけ置き
洗濯をするのが好きだ
洗濯の匂いが好きだ
いいにおいのひとが好きだ
洗濯をきれいに干すのが好きだ
干された洗濯が風になびくのを見ているのが好きだ
乾いた洗濯物を畳むのはそこまで好きじゃない
けどまあ嫌いではないし、やる
やり終わるととてもすっとした気持ちになるから
やってよかった、と思う
こんなに洗濯が好きだとは思ってなかったのだけど
ずいぶん前にそれを見抜かれて役に書かれたこともある
それでそうか自分は洗濯が好きなのか
と自覚した
ところで
携帯やテレビとなるべく離れているほうが
自分には向いているのだ

このところめっぽう思う
それでも巻き込まれたほうが楽しいこともあるので
断絶はしないのだけど
ざわざわしているのはやっぱり苦手なようだ
このあとタオルもシーツも洗濯する
あとカレー作る
一人暮らしになってからめっきり作ってなかった
はじめて近所で材料を買おうと思ったら
いつも使ってるのが揃わなくてテンション半減した
でも作る
紅茶リキュールも漬ける
あなたの一言で眠れる人もいて
あなたの一言で消えてく人もいる
悪くないんだよ
悪くないんだよ
って言って
言って
ヨエちゃん元気なんだろうか
お風呂にざぶん
ぶくぶく
ふう
ため息じゃない息を大きく吐く
はー気持ちいい
秋はなんだかいろいろ考えちゃいますか
いいえそんなこともありません
そんなこともなくなりました
もうすぐ日が変わる
ふかふかお布団に入って
おやすみなさい世界
あなたと私に
明日がすこしでもやさしくありますように


posted by たなか沙織 at 21:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ちいさなお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月10日

あなたはさぞかし

あなたはさぞかしモテるだろうし
あなたはさぞかし好きな子がいっぱいいるのだろう
あなたはさぞかしちやほやされて
あなたはさぞかし喜んでいることだろう

そして寂しいと思い続けているのだろう
けれどそれを選択し続けるのだろう

なーんて
わたしは強がってみる
けれど
ほんとうはいちばん寂しいのはわたしだね

もう何年経ったんだろう
わたしはあなた以上にだいじなひとを見つけられません
わたしはあなた以上にうまく遊ぶこともできません
わたしはあなた以上にひとにやさしくできないし
わたしはあなた以上に毎日を楽しめません
わたしはあなた以上にあなたを夢中にもさせられません

それでも
諦めないしぶとさは誰にも負けない
待つことも耐えることも鍛えられてつよくなってしまった
それでも一歩を踏み出すことを
わたしは恐れないで
挑み続けます

という手紙


外の嵐がベランダのサンダルを片方持って行ってしまった
残った片方はまだどこも壊れてもなくて現役なのに
もう片方が見つからないから二度と使えない
使い物にならなくなった片方のサンダルをぼうっと眺めながら
そうめんでも茹でようかと思いつく

ああ、夏だ


posted by たなか沙織 at 23:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | ちいさなお話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする